国勢調査から丸わかり!2020年の全国都道府県・市区町村の「人口増減」から読む!

2024年8月10日国勢調査,統計データから読む

本記事では、2020年の国勢調査データに基づき、日本全国の都道府県・市区町村の人口増減の変化から評価分析します。

データは、2010年と2020年の国勢調査結果を比較することで、市町村ごとの人口動態や高齢化の進行状況を明らかにしていきます。

出典: 2020年および2010年の国勢調査データ

こんな人に読んでほしい!!
  • 自治体職員や地方行政関係者:人口動態や高齢化のデータを基に、地域政策や住民サービスの計画に役立てたい人。
  • 地域活性化や都市計画に関心がある研究者や学生:日本全国の主要市町村の人口増減や平均年齢の変化を研究するための資料として。
  • 将来の移住や転居を検討している一般市民:各市町村の人口動向や高齢化状況を把握し、住みやすい地域を見つける参考にしたい人。

データ収集方法と分析手法

本記事で使用したデータは、2010年と2020年の国勢調査結果を基にしています。以下の基準でデータを収集し、分析を行いました。

  • データ収集: 総務省統計局から公開されている国勢調査データを使用。
  • 分析手法: 各市町村の人口増減率と平均年齢の変化を計算し、ランキングを作成。

都道府県別のランキング:カテゴリ別の洞察

ここでは、都道府県別に市町村のランキングを示し、人口増減と平均年齢の観点から注目すべき市町村をピックアップします。

2020年(対2010年)の全国都道府県・市町村ランキング

2020年の国勢調査結果から、人口増減(数・率)および平均年齢(数・率)の変化について、それぞれランキングにしてみました。

都道府県の人口増加ランキングトップ10(増加数基準)

まずは、「都道府県」別の人口増加ランキング!

ランキング都道府県2010年人口2020年人口人口増加数
1東京都13,159,38814,047,594+888,206
2神奈川県9,048,3319,237,337+189,006
3埼玉県7,194,5567,344,765+150,209
4愛知県7,410,7197,542,415+131,696
5沖縄県1,392,8181,467,480+74,662
6千葉県6,216,2896,284,480+68,191
7福岡県5,071,9685,135,214+63,246
8滋賀県1,410,7771,413,610+2,833
9大阪府8,865,2458,837,685-27,560
10鳥取県588,667553,407-35,260
都道府県の人口増加数ランキングトップ10

トップ8までは10年間で増加。残りの39都道府県は減少したとの結果です。
東京都の一人勝ちですね。

都道府県の人口増加率ランキングトップ10

つづいて、「都道府県」別の人口増加率ランキング

ランキング都道府県2010年人口2020年人口増加率 (%)
1東京都13,159,38814,047,594+6.75%
2沖縄県1,392,8181,467,480+5.36%
3神奈川県9,048,3319,237,337+2.09%
4埼玉県7,194,5567,344,765+2.09%
5愛知県7,410,7197,542,415+1.78%
6福岡県5,071,9685,135,214+1.25%
7千葉県6,216,2896,284,480+1.10%
8滋賀県1,410,7771,413,610+0.20%
9大阪府8,865,2458,837,685-0.31%
10宮城県2,348,1652,301,996-1.97%
都道府県の人口増加率ランキングトップ10

東京都は数でも率でも断トツですね。これはエグい。
続いて、沖縄県、神奈川県と続きます。

沖縄県が5%台とは、、いったい。。

都道府県の人口減少ランキングトップ10(減少数基準)

「都道府県」別の人口減少ランキング!

ランキング都道府県2010年人口2020年人口人口減少数
1北海道5,506,4195,224,614-281,805
2福島県2,029,0641,833,152-195,912
3新潟県2,374,4502,201,272-173,178
4青森県1,373,3391,237,984-135,355
5静岡県3,765,0073,633,202-131,805
6秋田県1,085,997959,502-126,495
7兵庫県5,588,1335,465,002-123,131
8岩手県1,330,1471,210,534-119,613
9鹿児島県1,706,2421,588,256-117,986
10長崎県1,426,7791,312,317-114,462
都道府県の人口減少数ランキングトップ10

北海道の減少数が飛び抜けて多いですね。
東日本の人口減少が多い印象です。

都道府県の人口減少率ランキングトップ10

つづいて「都道府県」別の人口減少率ランキング

ランキング都道府県2010年人口2020年人口減少率 (%)
1秋田県1,085,997959,502-11.65%
2青森県1,373,3391,237,984-9.86%
3福島県2,029,0641,833,152-9.66%
4高知県764,456691,527-9.54%
5岩手県1,330,1471,210,534-8.99%
6山形県1,168,9241,068,027-8.63%
7徳島県785,491719,559-8.39%
8長崎県1,426,7791,312,317-8.02%
9和歌山県1,002,198922,584-7.94%
10山口県1,451,3381,342,059-7.53%
都道府県の人口減少率ランキングトップ10

人口の1割前後減少している自治体の多さが目立ちます。
人口が多い道府県であろうがなかろうが地方は一律減少している印象です。

市区町村の人口増加ランキングトップ10(増加数基準)

つづいて、「市区町村」別の人口増加ランキング

ランキング市区町村名2010年人口2020年人口人口増加数
1福岡県福岡市1,463,7431,612,392+148,649
2神奈川県川崎市1,425,5121,538,262+112,750
3埼玉県さいたま市1,222,4341,324,025+101,591
4神奈川県横浜市3,688,7733,777,491+88,718
5大阪府大阪市2,665,3142,752,412+87,098
6愛知県名古屋市2,263,8942,332,176+68,282
7東京都世田谷区877,138943,664+66,526
8東京都江東区460,819524,310+63,491
9北海道札幌市1,913,5451,973,395+59,850
10東京都品川区365,302422,488+57,186
市区町村の人口増加数ランキングトップ10

大都市圏が多いですね。圧倒的です。
東京都区などはまだ増えるのか、というほどの増加です。

市区町村の人口増加率ランキングトップ10

つづいて「市区町村」別の人口増加率。

ランキング市区町村名2010年人口2020年人口増加率 (%)
1東京都千代田区47,11566,680+41.53%
2東京都中央区122,762169,179+37.81%
3福岡県新宮町24,67932,927+33.42%
4大阪府大阪市中央区78,687103,726+31.82%
5大阪府大阪市西区83,058105,862+27.46%
6東京都港区205,131260,486+26.99%
7大阪府大阪市北区110,392139,376+26.26%
8沖縄県中城村17,68022,157+25.32%
9大阪府大阪市浪速区61,74575,504+22.28%
10千葉県流山市163,984199,849+21.87%
市区町村の人口増加率ランキングトップ10

東京都区えげつないです。10年で40%・・どれだけタワマンが立ったのでしょうか。
また福岡県や沖縄県の小さな町村もランキング。

市区町村の人口減少ランキングトップ10(減少数基準)

つづいて、「市区町村」別の人口減少数ランキング

ランキング市区町村名2010年人口2020年人口人口減少数
1福岡県北九州市976,846939,029-37,817
2長崎県長崎市443,766409,118-34,648
3神奈川県横須賀市418,325388,078-30,247
4北海道函館市279,127251,084-28,043
5山口県下関市280,947255,051-25,896
6広島県呉市239,973214,592-25,381
7青森県青森市299,520275,192-24,328
8静岡県静岡市716,197693,389-22,808
9新潟県新潟市811,901789,275-22,626
10宮城県石巻市160,826140,151-20,675
市区町村の人口減少数ランキングトップ10

県庁所在地が多いですね。地方都市の疲弊感・悲壮感が伝わってきます。

市区町村の純粋に人口減少率ランキングトップ10

つづいて「市区町村」別の人口減少率ランキング

ランキング市区町村名2010年人口2020年人口減少率 (%)
1福島県大熊町11,515847-92.64%
2福島県浪江町20,9051,923-90.80%
3福島県富岡町16,0012,128-86.70%
4福島県飯館村6,2091,318-78.77%
5福島県葛尾村1,531420-72.57%
6福岡県楢葉町7,7003,710-51.81%
7熊本県球磨村4,2492,433-42.74%
8宮城県女川町10,0516,430-36.02%
9奈良県上北山村683444-34.99%
10青森県風間浦村2,4631,636-33.58%
市区町村の人口減少率ランキングトップ10

東日本大震災の爪痕、地域に住んでいる人のなにもかもすべてを奪ってしまいました。
ショッキングなデータです。

まとめ

2020年の国勢調査データに基づき、日本全国の都道府県及び市区町村の人口増減の変化について評価分析しました。2010年と2020年の国勢調査結果を比較することで、市区町村ごとの人口動態の進行状況が明らかになりました。

主要な発見として、東京都は人口増加数および増加率で圧倒的なリードを示し、一方で秋田県や福島県など一部の地域では著しい人口減少が観察されました。市区町村レベルでは、福岡市、川崎市、さいたま市などの大都市が顕著な人口増加を見せる一方で、福島県内の町村は震災の影響で大幅な人口減少に直面しています。

これらのデータは、自治体職員や地方行政関係者、地域活性化や都市計画に関心がある研究者や学生、そして将来の移住や転居を検討している一般市民のすべての方への情報源としてお役立ていただきたいです。地域の現状を理解し、今後の計画や生活に役立てていただければ幸いです。

参考文献

  • 総務省統計局: 国勢調査データ
  • その他の関連データベース