2015年度(平成27年度)身体障害者就職者比率|都道府県ランキング

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2015年度(平成27年度)の都道府県別身体障害者就職者比率(対就職件数千件当たり)のデータが発表されました。全国平均は24.03であり、身体障害者の就職者数には地域ごとに大きな差があります。


ランキング基準の説明

身体障害者就職者比率の高い地域から低い地域までランキング形式で紹介し、各地域の特徴や背景を分析します。

2015年度(平成27年度)都道府県別、身体障害者就職者比率(対就職件数千件当たり)ランキング:

統計でみる都道府県のすがた2018/労働/総務省

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都道府県別
2015年度(H27年度)
労働力人口比率(男性)労働力人口比率(女性)
第1次産業就業者比率(対就業者)第2次産業就業者比率(対就業者)第3次産業産業就業者比率(対就業者)
完全失業率雇用者比率県内就業者比率他市区町村への通勤者比率他市区町村からの通勤者比率就職率有効求人倍率就職充足率パートタイム就職率中高年齢就職者比率中高年齢者就職者比率高齢就業者割合
同上
2016年度(H28年度)
高齢一般労働者割合
同上
2015年度(H27年度)
身体障害者就職者比率高卒者に占める就業者の割合高卒者に占める県外就業者の割合高等学校新規卒業者の求人倍率大学卒業者に占める就業者の割合大学新規卒業者の無業者率
同上
2012年度(平成24年度)
転職率離職率新規就業率就業異動率
同上
2016年度(平成28年度)
実労働時間数(男)実労働時間数(女)男性パートタイムの給与女性パートタイムの給与男性パートタイム労働者数女性パートタイム労働者数高等学校新規卒業者初任給(男)|高等学校新規卒業者初任給(女)
統計でみる都道府県のすがた2018/F労働/総務省

ランキングの基準

このランキングは、各都道府県における全就職件数に対して、身体障害者の就職件数がどの程度を占めるかを基に作成されています。比率が高い地域では、身体障害者に対する就職支援や雇用環境が整っていることを示しており、企業や地域社会の取り組みの成果が伺えます。

上位5都道府県の詳細

  1. 愛知県(37.58)
    愛知県は、全国平均を大きく上回る身体障害者就職者比率を示しています。自動車産業や製造業が盛んで、身体障害者の方々も働きやすい職場環境が整っています。企業の障害者雇用に対する取り組みも進んでおり、支援体制が整っていることが、就職率の高さにつながっています。
  2. 岐阜県(33.62)
    岐阜県は、製造業が中心となっており、身体障害者の方々の就職が活発です。特に、地域の支援団体や企業が連携し、就労支援プログラムを積極的に実施しています。また、障害者が安心して働ける環境整備も進められています。
  3. 三重県(30.25)
    三重県は、製造業や農業が盛んで、身体障害者の方々の就労支援が進んでいます。特に、農業分野では身体に負担の少ない作業を提供するなど、多様な雇用機会が整っています。地域全体で障害者雇用を促進する取り組みが行われています。
  4. 福井県(30.24)
    福井県は、伝統産業や製造業が盛んで、身体障害者の就職率が高い地域です。特に、手工芸や地元の中小企業での就労機会が多く、身体障害者が活躍しやすい環境が整っています。
  5. 大阪府(29.05)
    大阪府は、大都市圏として多くの就業機会があり、身体障害者の就職率も高くなっています。特に、サービス業やIT業界など、様々な職種で身体障害者の雇用が進んでいます。企業と地域の連携が強く、就労支援が行き届いています。

中間層の動向

全国平均に近い身体障害者就職者比率を示す都道府県には、富山県(25.90)や香川県(23.73)、**北海道(23.53)**が含まれます。これらの地域では、身体障害者の方々に対する就職支援が充実しており、地域社会全体での理解と支援が進んでいます。

身体障害者就職者比率が低い都道府県

一方、就職率が低い地域としては、岩手県(12.94)や新潟県(15.01)、**青森県(15.36)**が挙げられます。これらの地域では、障害者向けの就労支援が十分に整っていないことや、就業機会が限られていることが背景にあります。また、企業側の障害者雇用に対する理解不足も課題となっています。

カテゴリ別ランキングの考察

  • 都市部 vs 地方
    都市部では、企業が多く、身体障害者に対する就労支援や職場環境が整っていることから、就職率が高くなります。特に、愛知県や大阪府では、製造業やサービス業など、多様な職種での雇用が進んでいます。一方、地方では、就業機会が限られており、就職者比率が低くなります。
  • 産業構造の影響
    製造業やサービス業が盛んな地域では、障害者向けの職場環境が整っていることが多く、就職率が高くなる傾向があります。これに対し、農業や漁業が中心の地域では、就業機会が少なく、就職が難しい状況が見られます。

まとめと将来の展望

2015年度のデータからは、地域ごとに身体障害者の就職者比率に大きな差があることがわかりました。今後、地方での障害者向けの雇用創出を進め、地域ごとの労働市場のミスマッチを改善することが重要です。また、都市部においても、障害者の経験や能力を活かせる職場環境を整え、若年層と障害者が共に働きやすい環境を作ることが求められます。これにより、全国的に身体障害者が自分の能力を活かして働ける環境が整い、労働市場の改善が期待されます。


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