2015年度(平成27年度)就職充足率|都道府県ランキング

統計データから読む,総務省

2015年度(平成27年度)の都道府県別充足率(就職件数/求人数)のデータが発表されました。全国平均の充足率は6.7%であり、各都道府県ごとに労働市場の充足状況に大きな差が見られます。


ランキング基準の説明

充足率が高い地域から低い地域までランキング形式で紹介し、各地域の特徴や背景を分析していきます。

2015年度(平成27年度)都道府県別、就職充足率(就職件数/求人数)ランキング:

統計でみる都道府県のすがた2018/労働/総務省

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都道府県別
2015年度(H27年度)
労働力人口比率(男性)労働力人口比率(女性)
第1次産業就業者比率(対就業者)第2次産業就業者比率(対就業者)第3次産業産業就業者比率(対就業者)
完全失業率雇用者比率県内就業者比率他市区町村への通勤者比率他市区町村からの通勤者比率就職率有効求人倍率就職充足率パートタイム就職率中高年齢就職者比率中高年齢者就職者比率高齢就業者割合
同上
2016年度(H28年度)
高齢一般労働者割合
同上
2015年度(H27年度)
身体障害者就職者比率高卒者に占める就業者の割合高卒者に占める県外就業者の割合高等学校新規卒業者の求人倍率大学卒業者に占める就業者の割合大学新規卒業者の無業者率
同上
2012年度(平成24年度)
転職率離職率新規就業率就業異動率
同上
2016年度(平成28年度)
実労働時間数(男)実労働時間数(女)男性パートタイムの給与女性パートタイムの給与男性パートタイム労働者数女性パートタイム労働者数高等学校新規卒業者初任給(男)|高等学校新規卒業者初任給(女)
統計でみる都道府県のすがた2018/F労働/総務省

ランキングの基準

このランキングは、各都道府県における求人数に対して、実際に就職が成立した件数(充足率)を基に作成されています。充足率が高い地域では、求人数に対して就職件数が多く、企業の求人が求職者によって効率的に満たされていることを示しています。一方、充足率が低い地域では、求人数に対して就職が成立するケースが少なく、求人の充足に課題があることがわかります。

上位5都道府県の詳細

  1. 秋田県(12.0%)
    秋田県は、全国で最も高い充足率を誇っています。地元での就業機会が多く、求職者に対して多くの求人が満たされていることが特徴です。特に、農業や林業などの一次産業における求人が多く、安定した就職が見られます。
  2. 青森県(11.8%)
    青森県は、製造業や観光業など多様な産業が発展しており、地元企業での人材需要が高まっています。特に、地域に根ざした企業での雇用が進んでおり、求人数に対して多くの求職者が就職しています。
  3. 佐賀県(11.8%)
    佐賀県は、農業や食品加工業が盛んで、地元での雇用機会が豊富です。求人に対する就職者数が多く、求職者にとって就職しやすい環境が整っていることが特徴です。
  4. 鹿児島県(11.8%)
    鹿児島県は、観光業や農業が経済の中心で、地域内での求人が多く提供されています。特に、地域特産品の生産や販売における求人が多く、求職者に対して就業機会が豊富に提供されています。
  5. 宮崎県(11.0%)
    宮崎県では、農業や畜産業が盛んで、地元での就業機会が多く提供されています。求職者が地元で安定した雇用を得やすい環境が整っており、充足率の高さにつながっています。

中間層の動向

全国平均に近い充足率を示す都道府県には、香川県(7.2%)や福岡県(7.2%)、**岡山県(7.0%)**が含まれます。これらの地域では、求人数に対して適度な就職件数があり、求職者と企業の需要がバランスよくマッチしています。

充足率が低い都道府県

一方、充足率が低い地域としては、東京都(3.3%)や愛知県(4.1%)、**神奈川県(5.4%)**が挙げられます。これらの地域では、求人数は多いものの、それを満たす求職者の就職件数が少ないことが原因です。特に、東京都では求人が非常に多い一方で、求職者の競争が激しく、求職者と企業のミスマッチが発生しやすいことが背景にあります。

カテゴリ別ランキングの考察

  • 地方 vs 都市部
    地方では、地域に根ざした産業が発展しており、充足率が高くなります。特に農業や観光業が中心の地域では、求職者が地域内での就業機会を見つけやすく、充足率が高い傾向があります。一方、都市部では求人数が多いものの、求職者とのマッチングが難しく、充足率が低くなる傾向にあります。
  • 産業構造の影響
    求人が多く提供される業界が偏っている地域では、求職者とのミスマッチが起こりやすく、充足率が低くなることがあります。特に都市部では、ITやサービス業での求人が多い一方で、求職者のスキルや希望との乖離が見られ、充足率の低下につながります。

まとめと将来の展望

2015年度のデータからは、地方と都市部で充足率に大きな差があることがわかりました。今後、地方での産業振興や雇用創出を進めることで、地域ごとの労働市場のミスマッチが改善されることが期待されます。また、都市部においても、求職者のスキルアップや、企業とのマッチングを強化する施策が求められます。今後、労働市場のさらなる改善に向けた取り組みが重要です。



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