2015年度(平成27年度)都道府県別投資的経費の割合ランキング

統計データから読む,総務省

投資的経費とは、地方自治体がインフラ整備や公共施設の建設など、将来的な成長や発展を目指して行う支出のことを指します。

この割合が高いほど、地域の将来に向けた積極的な投資が行われていることを意味します。この記事では、2015年度(平成27年度)の都道府県別投資的経費の割合ランキングを詳しく解説し、各都道府県の財政運営の方針について考察します。


ランキング基準の説明

投資的経費の割合は、地方自治体の歳出決算総額に対する投資的経費(インフラ投資や公共事業など)の比率を示します。全国平均は14.3%で、これを基準に各都道府県の投資的経費割合が比較されました。地方自治体の財政運営において、一般財源の割合はその自治体が自由に使える資金の比率を示す重要な指標です。

一般財源が多いほど、自治体は独自の政策を柔軟に実施できる一方で、少ない場合は制約が多くなる傾向があります。この記事では、2015年度(平成27年度)の都道府県別一般財源の割合ランキングを詳しく解説し、各都道府県の財政状況について考察します。

2015年度(平成27年度)の都道府県別投資的経費の割合ランキング

統計でみる都道府県のすがた2018/D行政基盤/総務省

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次のリンクから確認できます。

都道府県別
2015年度(H27年度)
財政力指数実質収支比率地方債現在高の割合別経常収支比率自主財源の割合一般財源の割合投資的経費の割合地方税割合地方交付税割合国庫支出金割合住民税(人口1人当たり)固定資産税(人口1人当たり)課税対象所得(納税義務者1人当たり)
上記同様
(対歳出決算総額)
民生費割合社会福祉費割合老人福祉費割合児童福祉費割合生活保護費割合衛生費割合労働費割合農林水産業費割合商工費割合土木費割合警察費割合消防費割合教育費割合災害復旧費割合人件費割合扶助費割合普通建設事業費割合
上記同様
(人口1人当たり)
歳出決算総額民生費社会福祉費老人福祉費*1|児童福祉費*2|生活保護費*3|衛生費土木費警察費消防費教育費社会教育費災害復旧費公立小学校費*4|公立中学校費*5|公立高等学校費*5|特別支援学校費*6|幼稚園費*4
*1:65歳以上人口1人当たり、*2:17歳以上人口1人当たり、*3:被保護実人員1人当たり、*4:児童1人当たり、*5:生徒1人当たり、*6:児童・生徒1人当たり
統計でみる都道府県のすがた2018/C経済基盤/総務省

上位都市の詳細な説明

1位: 宮城県 (投資的経費割合: 28.5%)

宮城県が全国トップの28.5%を記録しています。東日本大震災からの復興に向けたインフラ整備や公共事業が積極的に行われているため、このように高い割合となっていると考えられます。

2位: 岩手県 (投資的経費割合: 28.2%)

岩手県も28.2%と高い割合を示しており、同じく震災復興に向けた投資が大きな役割を果たしています。地域の再建に向けて、持続的なインフラ整備が行われています。

3位: 沖縄県 (投資的経費割合: 24.8%)

沖縄県は24.8%と高い割合で、観光業の強化や地域振興のためのインフラ整備が進んでいることが反映されています。

投資的経費割合の分布と地域ごとの特徴

投資的経費の割合が高い地域は、災害復興や地域振興のための積極的な投資が行われている地方が多いことがわかります。特に、東日本大震災の影響を受けた地域では、その復興に向けた公共投資が際立っています。

一方、東京都や大阪府といった大都市圏では、投資的経費の割合が低く、6.6%〜11.1%という数値にとどまっています。これらの地域では、既にインフラが整備されているため、新たな投資が抑制されていることが考えられます。

まとめと将来の見通し

2015年度の投資的経費割合ランキングを通じて、地方自治体の財政運営における投資の優先度が明らかになりました。特に災害からの復興や観光振興に力を入れている地域では、将来の発展を見据えた積極的な投資が行われています。

一方、都市圏では既存のインフラが充実しているため、投資的経費の割合が低く抑えられていますが、これらの地域でも今後の経済成長や人口増加に対応した新たな投資が必要となる場面が出てくるでしょう。


参考サイト