2015年度(平成27年度)中高年齢者就職者比率|都道府県ランキング

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2015年度(平成27年度)の都道府県別中高年齢者就職者比率(45歳以上、対就職件数)のデータが発表されました。全国平均は33.4%であり、中高年齢者(45歳以上)が就職者全体に占める割合に、地域ごとに大きな差があります。


ランキング基準の説明

中高年齢者就職者比率の高い地域から低い地域までランキング形式で紹介し、各地域の特徴や背景を分析します。

2015年度(平成27年度)都道府県別、中高年齢者就職者比率(45歳以上、対就職件数)ランキング:

統計でみる都道府県のすがた2018/労働/総務省

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都道府県別
2015年度(H27年度)
労働力人口比率(男性)労働力人口比率(女性)
第1次産業就業者比率(対就業者)第2次産業就業者比率(対就業者)第3次産業産業就業者比率(対就業者)
完全失業率雇用者比率県内就業者比率他市区町村への通勤者比率他市区町村からの通勤者比率就職率有効求人倍率就職充足率パートタイム就職率中高年齢就職者比率中高年齢者就職者比率高齢就業者割合
同上
2016年度(H28年度)
高齢一般労働者割合
同上
2015年度(H27年度)
身体障害者就職者比率高卒者に占める就業者の割合高卒者に占める県外就業者の割合高等学校新規卒業者の求人倍率大学卒業者に占める就業者の割合大学新規卒業者の無業者率
同上
2012年度(平成24年度)
転職率離職率新規就業率就業異動率
同上
2016年度(平成28年度)
実労働時間数(男)実労働時間数(女)男性パートタイムの給与女性パートタイムの給与男性パートタイム労働者数女性パートタイム労働者数高等学校新規卒業者初任給(男)|高等学校新規卒業者初任給(女)
統計でみる都道府県のすがた2018/F労働/総務省

ランキングの基準

このランキングは、各都道府県における就職者全体に対して、45歳以上の就職者が占める割合を基に作成されています。比率が高い地域では、企業が中高年齢者の労働力を積極的に活用していることを示しており、労働市場が中高年齢者に対して開かれていることを示唆しています。

上位5都道府県の詳細

  1. 神奈川県(39.9%)
    神奈川県は、中高年齢者就職者比率が全国で最も高い地域です。大都市圏でありながらも、経験やスキルを持つ中高年齢者の需要が高く、特にITや製造業、サービス業など幅広い業種で中高年齢者が活躍しています。
  2. 東京都(38.5%)
    東京都は、全国平均を大きく上回る中高年齢者就職者比率を示しています。特に管理職や専門職、サービス業において中高年齢者の活用が進んでおり、経験豊富な人材が求められる傾向があります。
  3. 千葉県(37.1%)
    千葉県は、首都圏に位置し、通勤圏内の企業で中高年齢者の就職が進んでいます。特に流通業やサービス業、製造業での雇用機会が多く、中高年齢者にとっても働きやすい環境が整っています。
  4. 埼玉県(36.0%)
    埼玉県は、首都圏のベッドタウンとしての役割を担っており、東京都内への通勤者も多いですが、県内でも中高年齢者の就職が進んでいます。特に製造業や小売業での雇用機会が豊富です。
  5. 大阪府(35.9%)
    大阪府は、関西圏の中心地として多くの企業が集積しており、製造業やサービス業を中心に中高年齢者の需要が高まっています。特に経験や技能を活かせる職種での中高年齢者の就職が進んでいます。

中間層の動向

全国平均に近い中高年齢者就職者比率を示す都道府県には、群馬県(31.7%)や長野県(31.7%)、**岡山県(31.5%)**が含まれます。これらの地域では、求職者に対して比較的安定した就職機会が提供されており、中高年齢者が職場に復帰しやすい環境が整っています。

中高年齢者就職者比率が低い都道府県

一方、就職率が低い地域としては、沖縄県(26.5%)や鳥取県(28.8%)、**新潟県(29.4%)**が挙げられます。これらの地域では、若年層の就職が中心となり、中高年齢者に対する求人が少ないことが背景にあります。特に、沖縄県では観光業やサービス業が中心で、若年層の労働力が求められることが多く、中高年齢者の就職が難しい状況です。

カテゴリ別ランキングの考察

  • 都市部 vs 地方
    都市部では、企業が中高年齢者の経験やスキルを活かした雇用を進めているため、就職者比率が高くなります。特に、神奈川県や東京都などの大都市では、管理職や専門職などでの中高年齢者の活躍が目立ちます。一方、地方では、若年層向けの求人が多く、中高年齢者の就職が難しい状況です。
  • 産業構造の影響
    中高年齢者が就職しやすい地域では、製造業や建設業、専門職などの職種が多く存在します。これに対し、観光業やサービス業が中心の地域では、若年層向けの求人が多く、中高年齢者の就職が難しくなることがあります。

まとめと将来の展望

2015年度のデータからは、都市部と地方で中高年齢者就職者比率に大きな差があることがわかりました。今後、地方での中高年齢者向けの雇用創出を進め、地域ごとの労働市場のミスマッチを改善することが重要です。また、都市部においても、経験やスキルを活かせる職場環境を整え、若年層と中高年齢者が共に働きやすい環境を作ることが求められます。これにより、全国的に中高年齢者が自分のスキルを活かして働ける環境が整い、労働市場の改善が期待されます。


参考サイト