2015年度(平成27年度)中高年齢就職比率|都道府県ランキング

統計データから読む,総務省

2015年度(平成27年度)の都道府県別中高年齢職者比率(45歳以上、就職件数/求職者数)のデータが発表されました。全国平均は6.3%であり、中高年層(45歳以上)の就職状況には地域ごとに大きな差が見られます。


ランキング基準の説明

中高年齢就職者比率の高い地域から低い地域までランキング形式で紹介し、各地域の特徴や背景を分析します。

2015年度(平成27年度)都道府県別、中高年齢就職者比率(45歳以上、就職件数/求職者数)ランキング:

統計でみる都道府県のすがた2018/労働/総務省

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都道府県別
2015年度(H27年度)
労働力人口比率(男性)労働力人口比率(女性)
第1次産業就業者比率(対就業者)第2次産業就業者比率(対就業者)第3次産業産業就業者比率(対就業者)
完全失業率雇用者比率県内就業者比率他市区町村への通勤者比率他市区町村からの通勤者比率就職率有効求人倍率就職充足率パートタイム就職率中高年齢就職者比率中高年齢者就職者比率高齢就業者割合
同上
2016年度(H28年度)
高齢一般労働者割合
同上
2015年度(H27年度)
身体障害者就職者比率高卒者に占める就業者の割合高卒者に占める県外就業者の割合高等学校新規卒業者の求人倍率大学卒業者に占める就業者の割合大学新規卒業者の無業者率
同上
2012年度(平成24年度)
転職率離職率新規就業率就業異動率
同上
2016年度(平成28年度)
実労働時間数(男)実労働時間数(女)男性パートタイムの給与女性パートタイムの給与男性パートタイム労働者数女性パートタイム労働者数高等学校新規卒業者初任給(男)|高等学校新規卒業者初任給(女)
統計でみる都道府県のすがた2018/F労働/総務省

ランキングの基準

このランキングは、各都道府県における45歳以上の求職者に対して、実際に就職が成立した件数(中高年齢就職者比率)を基に作成されています。比率が高い地域では、企業が中高年層の労働力を積極的に活用していることを示しており、労働市場が中高年層に対して開かれていることを示唆しています。

上位5都道府県の詳細

  1. 岩手県(10.1%)
    岩手県は、全国で最も高い中高年齢就職者比率を誇っています。特に、震災復興の影響で中高年層の労働力需要が高まっており、地域社会を支える重要な人材として活躍しています。農業や建設業を中心に、中高年層が活躍できる職場環境が整っています。
  2. 福井県(9.9%)
    福井県は、伝統的な製造業や繊維産業が盛んな地域で、中高年層の経験や技能が求められています。特に、地域企業での長期的な雇用が期待される職種が多く、中高年層にとって就職しやすい環境が整っています。
  3. 大分県(9.4%)
    大分県は、観光業やサービス業、製造業など多様な産業が発展しており、中高年層の雇用機会が多く提供されています。特に、地域に密着した企業や団体での人材需要が高く、中高年層にとって就職の機会が豊富です。
  4. 宮崎県(9.2%)
    宮崎県は、農業や観光業が経済の中心で、経験を積んだ中高年層の労働力が求められています。特に、農業分野では、技術や知識を持つ中高年層の活躍が期待されており、就職率の高さに貢献しています。
  5. 福島県(9.0%)
    福島県は、震災復興を背景に建設業やインフラ関連の求人が多く、中高年層の求職者に対して多くの就職機会が提供されています。特に、経験や技能を必要とする職種において、中高年層が積極的に採用されています。

中間層の動向

全国平均に近い中高年齢就職者比率を示す都道府県には、愛媛県(7.8%)や長崎県(7.8%)、**群馬県(7.1%)**が含まれます。これらの地域では、求職者に対して比較的安定した就職機会が提供されており、中高年層がスムーズに職場に復帰できる環境が整っています。

中高年齢就職者比率が低い都道府県

一方、就職率が低い地域としては、神奈川県(4.3%)や埼玉県(4.6%)、**北海道(4.9%)**が挙げられます。これらの地域では、若年層の求人が多い一方で、中高年層に対する求人が少なく、就職の機会が限られていることが背景にあります。特に、都市部では若年層向けの求人が中心となり、経験や技能を持つ中高年層が活躍できる職場が限られていることが、就職率の低下につながっています。

カテゴリ別ランキングの考察

  • 地方 vs 都市部
    地方では、地域に根ざした産業が発展しており、中高年層の経験や技能が求められる職場が多く、中高年齢就職者比率が高い傾向にあります。特に、岩手県や福井県などの地域では、企業が中高年層の活用を積極的に進めています。一方、都市部では、若年層向けの求人が多く、中高年層の就職機会が限られるため、就職率が低くなっています。
  • 産業構造の影響
    農業や建設業、製造業などの業種が盛んな地域では、経験や技能を持つ中高年層が求められるため、就職率が高くなります。これに対し、ITやサービス業が中心の地域では、若年層向けの求人が多く、中高年層の就職が難しくなることがあります。

まとめと将来の展望

2015年度のデータからは、地方と都市部で中高年齢就職者比率に大きな差があることがわかりました。今後、地方での産業振興や雇用創出を進め、中高年層が活躍できる場を増やすことが重要です。また、都市部においても、経験や技能を活かせる職場環境を整えることが求められます。これにより、中高年層が自分のスキルを活かして働ける環境が整い、全国的な労働市場の改善が期待されます。


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